吉松クリニック｜神奈川県川崎市麻生区百合丘の吉松クリニックの診療時間、休診日、休日診療、夜間診療、アクセス方法を確認できます。

　訪問員は令和7年5月のある午後の診療終了時間に吉松クリニックに
お伺いした。
　院長の吉松信彦先生との面談を待っているとき、あるスタッフの
方がお帰りのときに「もうちょっとお待ちください(^.^)。ご苦労様で
ございます」とにこやかにお声がけくださった。10年ほどの間に数十
のクリニックを訪問員として訪れてきたが、スタッフの方からのこの
ような優しいお声がけいただいたことは初めてであった。

　吉松クリニックは双子の兄の院長・吉松信彦先生と同じく弟の昭彦
先生がいつも隣同士の診察室で患者さんの診療に当たっていて、基本
は受付の順番通りにどちらかの先生の診察を受ける。つまり吉松クリ
ニックの患者さんは長い間にはお二人の主治医を持つことができる
とも言えるのだ。

　吉松先生兄弟は、祖父と父親の二代続けての医師の家庭に育ったという。
　信彦先生曰く、「医師になれとは言われませんでしたが、無言のプレッ
シャーはありました。大学で医学部を受験するか悩みましたが、医師以外を
知りません。現役のときは勉強していなかったので初めから一浪して医学部
進学を決めていました」と正直に話された。

　そしてご自身で選択した医師という仕事について、
「医師の仕事は人とかかわることができて、良心のままにできる良い仕事。
人のために尽くして成り立って行く仕事です」と話され、純粋なお心で
患者さんに向き合われている姿勢を垣間見た。

　信彦先生は終始ゆっくり落ち着いた口調でお話しいただいた。
「大学では消化器外科の医局に行きましたが、開業医としては30年以上、
この地域のかかりつけ医として内科、消化器内科と外科を広く診させて
いただいています」
「私たちは患者さんを広く正確に診て、患者さんにとって適切な経過が
取れるように努力しています。そのために、病院や他のクリニック、
そしてケアマネジャーさんなどとの連携を大切にしています」
　そして「やはり人と人との関係が大事で、そのような関係を大切に
しています」と強調された。
　あるとき身寄りのない患者さんが来院してケアマネジャーや訪問看護
師に助けられたエピソードをお話しいただき、「ありがたいと思っています」
と感謝の言葉を口にされていた。

　厚生労働省によると、川崎市麻生区は令和2年の平均寿命が男女とも
日本一に輝いたという（「令和2年市区町村別生命表」：令和5年5月12日
厚生労働省発表）。
　吉松クリニックは30年以上の長きにわたり、他の医療機関などと連携
しあいながら、麻生区百合ヶ丘やその周辺の皆さんの健康管理を担って
来られたことはまぎれもない事実だ。

　最後に、信彦先生は「これからもこの地域のかかりつけ医であり続け
たいと思います」と、時代の要求にも対応していく決意をお話しいただいた。
　
　吉松先生ご兄弟とスタッフの皆さまの力は、今後の麻生区に欠かせないと
思いながらクリニックを後にした。